デジタル化が嫌いなわけがない
電子書籍やAudibleが嫌いなわけではない。
むしろ非常に便利でどんどん広がればいいと思う。
Kindleではたくさんの本を1つのデバイスでいつでもどこでも読める。
本の重さ、そして厚みを感じさせないので設定によっては結末まであと何ページか気にせず没頭することができる。
Audibleでは手と目を使わず、耳だけで本の内容を知ることができる。
有名声優の声で聴きやすかったり、速度も調整できる。
作業しながら聞くこともできるので紙の本よりも圧倒的に便利。
どちらも定額で読み放題だったりするので金銭的にもお得なので何をとっても紙の本よりもメリットが大きいと思える。
しかし、それでも、未だに紙の本を買いそろえることがやめられない。
私が紙の本が好きな理由
それは紙の本だけが古典化できるということ。
外山滋比古氏の本の中で「古典化される」という内容があった。
源氏物語などが現代でも教材になっているのはその作品が当時の人たちにとって素晴らしい作品だったから広まり、後世にまで残したかったから読み継がれていった。
そのように現代でも古典化される現象は日常的に起きていると思う。
例えば、最近読んだ小説の感想を友人に紹介する。
本を貸したり、譲渡したり、友人が書店で購入したりと読者がどんどん増えてくる。
さらに友人が別の人におすすめすることで更なる読者が増えていく。
これも古典化の一部分だと思う。
次の事例は紙の本だから起きる現象だと思う。
祖父母の家に昔の名作がいくつもあった。
最近気になっていたのでその本を譲り受けて、早速読んでみた。
紙の本が世代を超えて受け継がれていく、これこそが現在進行形で行われる古典化される現象だと思った。
本が「もの」として残っているから体感できることは紙の本の魅力ではないだろうか?
いらない本はBOOKOFFにでも売ってしまえばいいが、手元に残したい本はいつまでも残し続けるだろう。
本棚にずらりと並べた景色もコレクター気質があると最高の景色になるのでやはり紙の本が好きだ。